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たんぱく質はどうして大事?

『健康寿命』という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

一般的な平均寿命とは異なり、“健康上の問題で日常生活が制限される事なく生活できる期間”のことを言います。

厚生労働省の2019年の調べでは、

男性平均寿命が81.41歳に対し、健康寿命が72.68歳(8.73年の差)

女性平均寿命が87.45歳に対し、健康寿命が75.38歳(12.06年の差) となっています。

 

平均寿命と健康寿命の差は日常生活に制限のある「不健康な期間」を意味し、その中でも

「健康な状態と要介護状態の中間に位置し、身体機能や認知機能の低下がみられる状態」のことをフレイルと呼びます。なお、65歳以上の40%がフレイルもしくはプレフレイル(予備軍)という調査結果もあります。

 

さて。

たんぱく質と健康寿命にどういった関係があるのか。

 

たんぱく質=プロテインと聞くと、どうしてもジムなどで本格トレーニングをする方向けの印象で、なかなか手が出しにくいと思われている方も多いのではないでしょうか。

実は、筋肉の為だけじゃなく健康維持にはたんぱく質が欠かせないという事をご存じですか?

 

 

 

 

たんぱく質は肌や臓器、粘膜、体を調節するホルモンなど身体をつくる燃料です。

 

たんぱく質不足だと胃腸の働きが弱まったり、消化酵素が作られず、せっかく食べた食事を消化吸収する力が弱くなり、全体的な栄養不足に。また、自律神経を安定させるホルモンも不足し、心や体に不調が現れやすくなると言われています。ちなみに、睡眠の質を高めるホルモンもたんぱく質から出来ています。

 

栄養不足で体力の低下や疲れやすさを感じるようになってしまったり、睡眠の質が落ちてイライラしやすくなったり…原因はもちろん他にも様々ある可能性はありますが、もしかしたらたんぱく質不足も原因のひとつとしてあるかもしれないですね。

健康維持の為のたんぱく質が不足していれば、どうしたってフレイルに繋がってしまうという訳です💦

 

とはいえ。

必要量のたんぱく質を摂取し続けることって結構大変なんです。

たんぱく質にも種類があります。

 

▼動物性たんぱく質は吸収率が良い

肉や魚、卵や乳製品など、動物由来のたんぱく質を動物性たんぱく質と言います。

動物性たんぱく質は体内で作ることの出来ない必須アミノ酸9種をバランス良く含んだものが多く、体内での吸収率も97%と効率良く吸収出来る点がメリットです。特に筋肉合成のスイッチを入れるロイシンの含有量が高いものが多く、筋肉づくりには欠かせません。ただし、脂質が多く含まれるものが多いため、脂肪の過剰摂取に注意が必要です。

 

▼植物性たんぱく質はエネルギー量が控えめ

豆類や穀物、野菜やナッツなど、植物由来のたんぱく質を植物性たんぱく質と言います。

植物性たんぱく質を多く含む食品は、動物性たんぱく質を含む食品に比べてカロリーや脂質が低く、水溶性ビタミンや食物繊維も摂れる点がメリットです。また、大豆たんぱく質はポリフェノール(イソフラボン)も含まれています。女性ホルモンであるエストロゲンと似た構造を持つ大豆イソフラボンは女性にとって嬉しい効果が。ただし、たんぱく質の含有量が少ないものも多く、炭水化物を多く含むものもあるため糖質制限などがある方は向かない場合もあります。

 

 

身体にとって必要不可欠なたんぱく質ですが、体調や病歴によっては注意が必要です。

腎臓や肝臓が良くない方は摂りすぎてしまうと上手く代謝させられず、胃腸環境を乱す可能性があります。

たんぱく質をたくさん摂って、なんかお腹の調子が悪い?と思った場合は、少し量を減らすか、徐々に量を増やしていく方法がオススメです!

 

 

 

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